飲食店で問題となっているカスタマーハラスメント。防犯カメラが捉えていたのは、詐欺まがいの自作自演カスハラです。
対応した店員:「なんか髪の毛入ってんじゃねえか」みたいな感じで。
カスハラ被害を訴えるのは、東京・渋谷区にある宮崎のご当地ラーメン「辛麺」の専門店。
常連客:辛いの好きだし、どうしても食べたくなる。最高です!
常連のファンも多いこの店。20日午後2時半過ぎにやってきたのは、30代から40代のほどの男性。
注文したのは、店で2番目に辛いというトウガラシたっぷりの「煉獄」です。
男性は2口食べて箸がストップ。その後は手を付けず、驚きの行動に出たのです。
後ろに束ねた髪の毛を引き抜くと、丼の中へ入れているように見えます。
それも、一度のみならず二度も繰り返しました。そして、店員を呼びます。
「おい!髪の毛入ってんじゃねえか」と言う男性。しかし、店員にはこの男性に見覚えがありました。
対応した店員:前回あった時はお代いただかずに、こっちが悪いと思って、謝って帰った。2回目は「またこの人だ」と思って。
男性は約3カ月前にも来店。その時も「ごみが入っていた」と訴えたため、料金はもらわず、謝って帰ってもらうことに。
しかし、防犯カメラを見返すと、同じように自分でごみを入れていたといいます。
繰り返された自作自演のカスハラの被害に店長は…。
辛麺華火渋谷店・福田康平店長:一番嫌なのは、自作自演をしてうちのスタッフにそういう態度をとった。一番許せないし、納得できない。
弁護士によると、異物が混入したという嘘は詐欺や偽計業務妨害にあたる場合もあるといいます。
橋下綜合法律事務所・溝上宏司弁護士:(店は)本当に(異物が)入っていた前提で第1次的な対応をしなくてはいけないので、返金対応を余儀なくされることは多い。
今回のような防犯カメラの映像は、もし裁判になっても有効な証拠になるといいます。
橋下綜合法律事務所・溝上宏司弁護士:安易に返金に応じて、物事をさっさと終わらせる対応は後々禍根を残す。「しっかりと確認してきます」という対応をとると、おのずとカスハラがトーンダウンしていく。