火野正平さん 最期のレギュラー番組「にっぽん縦断 こころ旅」24日に追悼放送 14年間にわたり自転車旅で列島縦断

個性的で色気のある演技でお茶の間を魅了し、近年は自転車での旅番組でも人気を博した俳優の火野正平(ひの・しょうへい、本名・二瓶康一=にへい・こういち)さんが、14日に死去していたことが20日、分かった。75歳。所属事務所が発表した。死因などは明らかにしていない。葬儀は家族葬で行われた。火野さんは1962年のデビュー以来、時代劇から現代劇まで幅広く活躍。一方で数々の女性と浮名を流し、芸能界きってのプレーボーイとしても名を馳せた。

火野さんの訃報を受け、最後のレギュラー番組となったNHKBS「にっぽん縦断 こころ旅」が公式サイトで「14年間にわたり『にっぽん縦断 こころ旅』旅人として、“こころの風景”を訪ねてくださった火野正平さんが、11月14日逝去されました。火野正平さんには、1200日を超える旅を続けてくださったことに、深く感謝申し上げるとともに、心より哀悼の意をささげます」と追悼コメントを発表した。同番組は24日に追悼番組を放送することも発表した。

芸能界からも、突然の別れを惜しむ声が続々。俳優・小沢仁志はインスタグラムで「また大好きな先輩がいなくなっちまった『昭和のプレイボーイ』と呼ばれていたが 誰よりも穏やかで優しく、艶やかな人だった」と回想。時代劇「鬼平犯科帳」で共演した歌舞伎俳優・松本幸四郎は、番組の公式Xで「無念です。たくさん泣きました。火野さんには役者の色気を強烈に感じ、その佇まいと匂いに僕は魅了されていました。大きな存在感にピリッとした緊張感を味わえる気持ちよさ。お会いしたすべての時間は僕の誇りです」とつづった。