堂々とした英語スピーチに絶賛の声が止まない。
現地11月1日、ロサンゼルス・ドジャースは4年ぶり8度目のワールドチャンピオンを祝してロサンゼルス市内で優勝パレードを行なった。大谷翔平は真美子夫人、愛犬デコピンと一緒に参加し、沿道を埋め尽くした大勢のファンの熱気に大興奮。本拠地ドジャー・スタジアムで開かれた優勝祝賀会では、周囲も驚くほどの流暢な英語を披露した。
まさに壮観な光景だった。2020年の優勝時は新型コロナウイルスの影響でパレードは中止となり、開催は実に36年ぶりだった。スタート地点のロサンゼルス市庁舎には「レッツゴー!ドジャース!」の声援が飛び交い、道路は歩くスペースもないほど人、人、人で溢れかえった。
熱狂のパレード後、選手と関係者らはドジャー・スタジアムに招かれ、そこには超満員に膨れ上がったファンが祝福した。デーブ・ロバーツ監督が、まるでDJのような冗舌っぷりで選手を次々と紹介。そして待ちに待ったスーパースターである「ショウヘイ・オオタニ!」と絶叫すると、球場が大きく沸いた。
壇上に照れくさそうに笑って前に出てきた大谷。マイクを握ると、笑顔を浮かべながら誰も予想しない英語力を披露した。
普段のインタビューや記者会見ではウィル・アイアトン通訳を介して話すことがほとんどだが、聞き取りやすい英語にチームメイトやファンは拍手喝采。大谷の英語能力に現地メディアも驚きを隠せず、貴重なシーンを一斉報道。日本人スターの姿勢を激賞している。
例えば、ドジャース専門メディア『Dodgers Nation』のノア・カムラス記者はスピーチ中の観客の反応を自身のXに投稿。「ショウヘイ・オオタニのスピーチは、会場を大きく沸かせた。ドジャースの伝説は永遠だ」と称え、この日一番の歓声だったと振り返った。稀代の”大谷翔平マニア”として周知されている米放送局『Fox Sports』のアナリストを務めるベン・バーランダー氏は「ショウヘイ・オオタニはワールドシリーズチャンピオンであり、公の場で英語を話す人物だ!!」と綴り、通訳を介さない生の言葉に熱狂した。
地元メディア『Dodger Blue』は「ショウヘイ・オオタニにとって、なんと素晴らしい瞬間だったことだろうか。ワールドシリーズのチャンピオンとして、彼は英語で観客に向けて演説した」と動画で報告。驚きつつも、大谷の貴重な機会を余すことなく伝えた。
渡米7年目で、ついにたどり着いたメジャーの頂。記録にも記憶にも残るシーズンを過ごした大谷にとっても、ドジャースファンにとっても心に刻まれたであろう瞬間だった。